Q.無垢フローリングの傷や凹みの直し方は?
くらしこの家が5年経過し、床にはこれまで5年間の様々な小傷がついています。
床材には長野県の「赤松」を使用しています。
松は柔らさが特徴なので普段の足あたりは優しくて良いですが、物を落としたりすると傷もできやすいです。
床は着色されている訳ではないので傷といっても自然素材ならではで日常に気になることはないのですが
今回はこの傷や凹みを少しでも目立たなくする方法を兼ねて、無垢フローリングのお手入れ方法をご紹介します。
▼傷の部分にはマスキングテープをしています。
無垢フローリングであればある程度の「凹み(へこみ)」を目立たなくすることができます。
その方法とは、木の特性を生かして凹んだ部分を再度膨らませることです。
▼凹んだ部分に熱湯をかけます。
▼その後に濡れたタオルを置いてアイロンを上から当てます。
3〜5秒ほどジューと待ちます。
アイロンを当てても床が焦げるといったことはないですが、慎重に傷の様子をみながら行ってください。
傷の様子をみながら、これらの作業を2〜3回繰り返すと傷の凹みが消えていきます。
▼分かりやすい直線的な傷でお伝えさせていただくと下写真がBEFORE
▼熱湯とアイロンを繰り返し行い凹みを改善させた部分が下AFTER
蒸気によって木が膨らみ凹んでいた部分はふっくらとし、とっても目立ちにくくなりました。
ただ凹み部分は完治しましたが、傷あとは残っていますのでよく見ると分かります。
こうして気になる部分を少しでも目立ちにくくしていくことは親子で楽しめることでもあります。
家族で家に手を掛けていくこととしてとても気持ちがいいです。
アイロンをかけた部分は特に蒸気で染み込んでいたオイルが取れてしまうので、
最後に蜜ロウワックスを塗ります。
塗ったのは「未晒し蜜ロウワックス」
現場監督の森の所有物ですが、年季が入っています。
未晒し蜜ロウワックスの成分は1番絞りのエゴマ油と国産・無漂白蜜ロウの2種類のみの自然塗料です。
木の表面には蜜ロウで膜をつくり、木の中にはエゴマ油を浸透させることで撥水効果が長持ちします。
傷などがない時も、気になったら塗っていただいて大丈夫ですがしっかり木の中にもオイルが浸透しているのでお手入れは毎年しなくても良いです。
※ワックスを塗る時に使用したスポンジやウエス、タオル等は必ず水に浸してから処分してください!
暖房の効いた暖かな部屋に長時間置きっぱなしにしているだけでも「自然発火」する可能性があるからです。
ご使用の際はこの点だけ十分にご注意してご使用くださいませ。
床の傷や凹みが気になられた方はぜひ一度、
こうしたアイロンによる蒸気方法をお試しくださいね。