リペアカフェから仕事意気をいただく
先日、岐阜・柳ヶ瀬のリペアカフェに伺い、リペアラーの皆様には大変お世話になりました。
(リペアカフェについての詳細は、リペアカフェさんのinstagramにてこれまでの活動をご覧いただけます)
私たちが持ち込んだ1つは、長女の誕生日に購入した紐付き財布でした。
使っているうちにファスナーが外れてしまい、使えなくなってしまっていた小さな財布。
購入先に相談しても、大型の修理専門店に持ち込んでも「修理できません」と言われ、半ば諦めていたのですが、長女は初めて買ってもらったお気に入りの財布をもう一度使いたいと、諦めずにいてくれました。
そんなとき、以前から取り組みを存じ上げていたリペアカフェさんの情報がふと目に留まり、伺ってみることにしました。
会場には、皮革製品や布製品、縫製関連機器、家具、日用品、インテリアなど、さまざまな分野のリペアラーさんがいらっしゃって、ものを直すことを通して人がつながる温かな雰囲気がありました。
長女の財布については、これまでに私自身でも直そうと取り組んでみたもののなかなかうまくいかなかったのですが、リペアラーさんは壊れた理由を分解し1つ1つの可能性を試していって下さいました。
モノの内面と1つ1つ向き合い、手を入れていくその姿には愛情深さを感じましたし、長女が大切にしていた財布をもう一度使えるようにしていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
今回のリペアラーさんたちとの出会いは、壊れたものを直し、大切にしながら使い続けることの意味を、子どもと一緒に学ぶ機会にもなりました。

この日の体験は、私たち建築の仕事にも通じるものがあると感じています。
住宅を建築する側である私たちとしては、新鮮な装いの新築時から、10年、20年、50年以上、時の経過と共に住み手の家族に馴染み、魅力を増していく住まいであってほしいと願っています。
しかしそのためには、暮らしの中で壊れたり劣化したりしたものを再び直して使えるように作っておくことも、長く家を大切に住んでいただくための建築側の役割ではないか、と私は考えます。
シンプルな構造躯体は修理しやすく、人の手で作り込まれたものはまた人によって直すことができ、木やファブリック、紙、石などの天然素材はまた新たに調達しながら使っていける。そして普遍的な美しさは、時を追うごとに熟成していく。
それは機械生産されたものよりずっと、タイムとコストが高くなりますが、それでもこの信念を貫き、こうした家づくりを続けていることは、出来上がった建築に対する自信と、つくった住まいに生涯向き合う覚悟、そして職人方の技術があるからです。
リペアラーさんの姿から感じたことや学んだことは、私の仕事意気においても強い力になりました。
ありがとうございました!リペアいただいた財布、麻のバッグ、藤のカゴ共に今後も大切に使わせていただきます。
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