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中間地点の葛藤

日々のできごと

建築という職種は、こちらから造り手へ丁寧に伝え、つくっていただかなくては住まいは完成しません。
作り手に寄り添って描かれた施工図や、時にはスケッチ。
それを現場管理者が受け取り、造り手へと橋渡しをしていく。
この「相手に寄り添って伝える」という姿勢や、施工図を描くという行動があるかないかで、出来上がる建築の質は大きく変わります。
完成した建築を見るたびに、素直にそう感じます。

それを人間関係に置き換えると、どうでしょうか。

23歳から65歳まで働くとすると、今の私はちょうど真ん中あたりの年齢です。若い頃には見えていなかったことも、さまざまな人間関係や段取りの裏側を経験する中で、少しずつ見えるようになってきました。
報連相の意味、段取りの重要さ、
時には、相手への礼儀や配慮の有無によって、その場の空気が驚くほど変わることも多々。

同じような経験を重ねてきた方々と話をすると、言葉にしなくても通じ合う感覚があり、心地よく感じることがあります。
けれど、それを同じ組織の中で自然に共有していくことは、簡単ではないですね、、

自分が気づかなければ、自分が整えなければ、
そう思いながらがむしゃらに進んできた時代は、自分が動けば何とかなる部分もありました。
しかし今は、その空気感や価値観を、自分ではない誰かへ伝えていく難しさを感じています。
育った環境、感度、責任感。
そうした違いによって、そもそも「見えている世界」が違うのだと思います。

そして、裏で空気を整えたり、先回りをしたり、摩擦を減らしたりすることは、目に見える成果として表れにくい。
問題が起きてから解決する仕事とは違い、“問題が起きない状態”をつくる行為だからです。
だからこそ、その大切さは周囲から見えにくく、時には「気にしすぎではないか」と、自分の感覚を疑いたくなることもあります。
自分が大切にしてきた価値観が、軽く扱われているように感じる瞬間もあります。


以前、アナウンサーという仕事では、揺れるイヤリングや華美なつけ爪を規制するルールが多くあったと聞きました。
情報を「伝える」仕事だからこそ、余計な情報を減らして雑音なくニュースを届けることを優先する。
そこには、個性を尊重するよりも何の雑味なくニュースを届けるという仕事に対する熱意や日本的な“守り”の感覚があるのかもしれません。

会社というものは、ルールだけで動けば冷たくなる。
かといって、「察して」で成り立たせようとすると、見えている人だけが疲弊してしまう。
だからこそ、厳しく統制するのではなく、自然な配慮が通じる空気を守っていきたい。
チームや組織はさまざまな人が集まります。
建築と同じように、相手に寄り添いながら、基準値や大切にしたい軸を丁寧に伝えていくこと、
それが、良い組織をつくっていくうえでも大切なのだと感じています。

inoueakiyo

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