キエーロと10年目の住まいと。
3月末から2回開催させていただいた生ごみコンポスト、キエーロづくりのワークショップは、Knockonthedoorのイベントのおかげで、ご遠方からも近くの方からも、予想以上にたくさんの方にお越しいただくことができました。
ご参加の皆さん方は、むずかしい箇所も乗り越えて世界に1つのキエーロが完成しました。
私もそうなのですが、キエーロに興味は持っていたけれど使うきっかけがなかったという方は大勢いらっしゃいました。
今回は、岐阜県産の杉材の外壁材の余剰分を使用し、キエーロの材料を揃えています。使う方が自分で材料を準備するのはなかなかハードですが、材料が準備されていて、作りたい人同士が集まると気持ちも高まります。
今回、そんなムードを作ってくれたのは、加藤、瀬谷、梅田の3人。このイベントの準備、設営、進行、片付けまでを3人で担い、ご参加いただいた皆様に喜んでいただけましたこと、3人越しに会場を見ていた私は嬉しく思いました。

そして、ワークショップには参加できなかったけれどキエーロを使ってみたいと思っていた、meguru -low waste shop- 岐阜支店の店主、美香さん。
キエーロ作りのワークショップの日は、くらしこの家でmeguruさんの様々な生活雑貨を販売して下さっていました。
弊社で10年前に建築していただいたオーナーさんでもあり、先日ご自宅でキエーロづくりを行われるお時間にお邪魔してきました。

お庭には、5年ほど前に作っていただいた雑草コンポストが2台、庭の雑草を入れて無理なく使いこなされている様子でした。今回のキエーロも、この住まいに新しい仲間として溶け込んでいく日を楽しみにしています。
キエーロを作り終えたあとは、とても久しぶりに部屋にはいらせていただきましたが、天井木部のピーラー材が赤く深みのある色へ変化し、竣工当時の輝きから10年の熟成した空気感への移りがとても魅力的でした。
和室の一室は、美香さんが営むmeguru_gufuさんのお店として整えられ、お客様はデッキで靴を脱ぎ、木製窓から出入りできるようになっています。
美香さんの柔和で穏やかな人柄と、扱っているエシカルな商品、そして和室からゆるく仕切られた先の家族の暮らしの雰囲気がとても合っていて、居心地の良い空間そのものでした。
10年の月日を経て、こうしたお仕事や家族の変化、暮らし方をみせていただけて、とっても嬉しいです。


エシカルは、日本語で人や社会、環境に配慮した考え方や行動というものを指すようです。
キエーロもエシカルな行動の1つで、捨てれば見えなくなるものを、あえて手元で引き受けて土に埋めていく。少し手間ですが「自分でやっている」という納得感が生まれ、ゴミが消えていくという実感は日常の小さな満足感にも繋がっていきます。
自分の選択がどこにつながるのかを大切にするという行動は、始めるより続けていくことのほうが難しいですが、美香さんをはじめ、今回作りに来て下さった皆さんが自分の時間を使いながら循環を愉しんでいくという姿をとても素敵に思いますし、私もそうでありたいと思っています。
meguru_gifuさんのエシカルグッズはお店でご覧いただけます。
商品の魅力と共に、住まいや店主のお人柄から漂う空気感もお楽しみください。

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